2019年12月28日

2019年12月28日(土)

パース上陸の日。

パース国際空港への航路

タイ国際航空 機内食

日本時間でいえば既に深夜2時、パース時間でも深夜1時、バンコク時間でも深夜0時過ぎの便であるにも関わらず、乗ってすぐに機内食が出てきた。

そこまでの空腹感はないものの、乗り継ぎのドタバタでの疲れも少しあり、完食する。

パースに着くまでは寝て過ごそうと思ったものの、機内のモニターでできる「宝探し」というゲーム(※)に妙にハマってしまい、妻と2人で対戦するなどして、結局あまり長い時間は寝なかった。

(※)指定されたものを絵の中から見つけ出すというゲーム。子供向けかと思いきや、意外にガチで難しい。

少し眠って目が覚めると、外は明るくなってきていた。

タイ国際航空 機内食

そして、あと2時間あまりでパースに到着というところで、この便2回目の機内食が出てきた。朝食ということだろう。
結構食わせるなと思いつつ、完食。

妻は完食するのが難しいため、ハムを挟んだサンドイッチ的なものを残して持って入国すると言う。
ただ、オーストラリアは特に検疫が厳しい国だということをガイドブックで読んでいたため、没収されるんじゃないかと話しつつ、とりあえず申告して出してみるかということに。

パース国際空港到着

パース国際空港

現地時間の8時頃(ほぼ予定通りの時刻)にパース国際空港に到着。
写真の奥に紫色の船尾が見えている飛行機があるが、確かこれが乗ってきた飛行機だったと思う。

真冬の日本から、真夏のオーストラリアへ。雲ひとつない快晴である。

パース国際空港 クォッカ

入国審査を終えると、可愛いクォッカの立て看板がお出迎え。

ちなみに、日本での出国審査もオーストラリアでの入国審査もすべて顔認証による電子化がなされており、審査官と対話することは一度もなかった。そのため、出入国時にパスポートにスタンプを押されることもなかった(必要な場合は申告すれば押してもらえるらしい)。
前回、仕事でフィンランドに行った際は入国時の審査官との対話で時間を食った(そのときはon businessだったため、審査官も慎重に確認したのか、単に審査官が怪しげな日本人を警戒したのかはわからないが)ため、少し構えていたものの、あまりにあっさりと入国できたため、少し拍子抜けした。
とは言え、顔認証時に眼鏡をかけっぱなしにしていたために、パスポートの顔写真と一致せずに一度弾かれてしまったのはここだけの秘密である。

そして、問題の検疫所である。
入国カードにて、肉製品の持ち込みがあることを申告すると、検査官らしき男性から「どんなものだ?」と聞かれる。
妻が「サンドイッチ的なものだ」と話すと、「サンドイッチ? Hahaha」といった反応で、俺にはそれは「Hey, その程度なら問題ないぜ」的な反応に見えた。
しかし、その後に通された検査スペースで別の検査官に例のサンドイッチ的なものを見せると「Not Allowedだ」と言われ、あえなく没収される。ついでに、バンコクまでの便の中で出た軽食についてもNGということで併せて没収された。
「他にも持っていないか?」と聞かれたため、「他にはない」と答えたものの、キャリーケースを開けられた上に、手荷物のリュックの中もチェックされた。
ちなみに、キャリーケースの中には妻が持ってきたせんべいが入っていたのだが、こちらは問題ないとのことだった。

この検疫、入国カードで「肉類の持ち込みはない」と申告していたら、特に何の検査も受けずにスルーできていたようにも見えるのだけれど、果たしてどうなんだろう。いや、申告しなければよかったとはもちろん思わないが、何となく「正直者が損をする」ような感じがしてしまった。

とにもかくにも、ついにパースに上陸である。

パース国際空港

この写真の案内板左上に出ているバンコクからの便(TG483)が乗ってきた便である。
成田のときとは違って、ちゃんと意味のある写真になっていた。

到着後、日本でレンタルしていたWiFiルータの電源を投入する。
ちなみに、今回のルータをレンタルした会社は、グローバルWiFi。価格ドットコム経由の申し込みだと、1日の通信量が1.1GB(通信量が超えても超過金をとられるわけではなく、通信速度が低下するだけ)のプランで9日間借りても、何と2,988円という安さが決め手(なお、紛失時の補償は一切付けていない)。

そして、トイレでコンタクトを装着。眼鏡だとどうしても視界の端がカバーできないから、外で行動するときにはコンタクトの方が都合がいい。

タイ国際航空への確認

少し落ち着いたところで、タイ国際航空の空港内オフィスを探す。帰りの便も行きと同じく、タイ国際航空のバンコク経由便のため、例の「航空券姓名逆問題」について確認をとろうと思ったのである。
ただ、オフィスらしきところはあるものの、まだ朝早い時間ということもあってか、人がいる気配はない。オフィスに行くのは諦めて、空港のカウンターにいる係員の人に事情を話してみることにする。

タイ国際航空のカウンターには何人か人がいて、話をしてみると「もし問題があるようだったら連絡するから、メールアドレスと宿泊先のホテルを教えてほしい」ということだった。メールアドレスと宿泊先のホテルを妻が伝え、その場を離れる。
何も連絡なければ問題なしと思っていいのか、と思いつつも、問題がなくても連絡もらえると安心できるけどなぁ、などと思ってしまった。

ひとまずできることはやったので、例の問題は一旦忘れよう、ということで、これからが本格的に旅行の始まりである。

まずは宿泊先のホテルへ

まずは、宿泊先のホテルへ行ってキャリーケースを預けてから、Perth City Farmに行こうということになった。ガイドブックによると、このマーケットは土曜日の午前中しかやっていないらしく、今回の旅行中に行けるのはまさに到着日の午前中しかないのである。

空港からホテルに行くためには、バスに乗るのがいいらしい。ただ、バスではクレジットカードが使えないようだから、オーストラリアドルの現金が必要らしい。ということで、両替かクレジットカードの海外キャッシングで現金を入手することに。

初めは、俺が持っているエポスカードで海外キャッシングをしてATMから現金を引き出そうとしたのだけれど、いまいち引き出し方がわからず手間取っていると、妻が「あそこの両替所で両替してくる」と言って両替所の方へ歩いていく。
両替所だとレートが悪くて絶対損をすると思っていたので引き留めようとしたのだが、その両替所に設置されたディスプレイに表示されたレートは「1オーストラリアドル=約65円」というものだった(為替レートは約75円)。
「あれ、これ手数料を足してもかなりいいレートじゃない?」などと話して、その両替所で両替してみることに。

結果から言うと失敗だった。1万円を両替して、得られたオーストラリアドルは100ドル弱。つまり、手数料込みで、「1オーストラリアドル=100円超」だったということになる。
今考えると、恐らく「1オーストラリアドル=約65円」というのは、「オーストラリアドルを円に両替するときのレート」だったのだと思われる。ぼったくられた感を引きずりつつ、バス停へ向かう。

オーストラリアドル紙幣

ちなみに、オーストラリアドルの紙幣はこんな感じでかなりオシャレな見た目。ビニールが使われていて、触った感じもかなり独特だった。

バスに乗り、料金を支払う。パースのバスは、前から乗って運転手に直接お金を渡して乗車する、もしくは日本で言うSuicaのような「SmartRider」という運賃チャージ式のICカードをリーダーにタッチして乗車する(下車時に中央ドア付近にあるリーダーにタッチすることで乗車した区間の運賃が差し引かれる)方式だ。

目的地までの運賃は1人当たり4.9ドル(これ以降、オーストラリアドルとは書かず、単にドルと記載する)なので、2人で9.8ドルである。
10ドル紙幣がなかったため、20ドル紙幣を出す。お釣りは10.2ドルになるのだが、どうも10ドル紙幣が不足しているらしい。
「あとから乗車する人から10ドル紙幣を貰った後に不足分のお釣りは渡す」と言われ、一旦20セントのみをお釣りとしてもらうことに。

座席に座ると、そこそこ多くの人が乗車してきたのだが、そのほとんどが日本人だった。
観光地として人気があるらしいとは聞いていたが、予想以上に日本人観光客は多いようだ。

目的地は終点のエリザベス・キー。そこから宿泊先のホテルまで、10分ほど歩いていこうという算段である。


※パース空港からエリザベス・キーまで。


※エリザベス・キーから、宿泊先のホテルまで。

途中、日本人の乗客のひとりが「10ドル紙幣のお釣りをお待ちの方~?」といった内容のことを車内の人に聞こえる声で話し始めた。初めは何のことかと思ったのだが、「あれ、これ俺らのことでは?」と気付き、妻がその人から10ドル紙幣を受け取った。
恐らく、バスの運転手の人がその人に「10ドルのお釣りを待っている日本人乗客がいるから渡してほしい」と伝えてくれたのだろう。

パース バス 風景

パース バス 風景

市街地に入るまでは高い建物がほとんどなく(住居もほとんどが平屋)、空が広く見渡せた。その空は、本当に雲一つない快晴で澄み切っていた。

途中のバス停で少しずつ乗客は降りていき、終点のエリザベス・キーに到着したときには、俺たち以外の乗客は1組の日本人家族だけになっていた。

運転手の人に「Thank you」とお礼を言って下車をする。その際、運転手の人から笑顔で「お釣りはちゃんと受け取れた?」といったことを聞かれた。この先、別の店で会うことになる店員の人や道行く人もそうだったが、パースの人々は総じて明るく親切な人が多いという印象を受けた。

到着したエリザベス・キーはいわゆるバスターミナルのような場所だったのだけれど、バスを降りた場所から通りに出るまでにどう行けばいいかよくわからず、少し手間取ってしまった。
何とか大通りに出て、Googleマップを頼りにホテルに向かう。

ホテルに向かう道中、交差点で信号待ちをしたのだが、オーストラリアの歩行者用信号初体験で少し戸惑うことがあった。
「青(緑)=進んでよし、赤=止まれ」というのは共通だ。ただ、信号が青になったと思って横断歩道を渡り始めて数秒も経たないうちに突然信号が赤点滅を始めたのである。
日本の感覚だと「赤=止まれ」なので、「ファッ!? もう止まらんといかんのか?」と思い、焦って横断歩道を走って渡った。

その後、信号に案内が書かれているのを発見。

オーストラリア 信号 ルール

赤点滅の場合は「まだ渡る前なら止まれ、すでに渡り始めているならそのまま進め」という意味、つまり日本の歩行者信号でいうところの青点滅と似たような意味というらしい。

ちなみに、上の写真の下の方に青いボタンらしきものが少し写っているけど、これはどの歩行者信号にも設置されていた。一応、通る度にボタンは押していたけれども、押さなくても信号は変わっていたし、意味があったのかはよくわからない。人通りが少ない夜は、このボタンを押さないと信号が変わらないのかもしれない。

ホテルにチェックイン

マウントベイウォーターズベイアパートメント

そんなこんなで何とか10時過ぎに宿泊先のホテルに到着。
チェックインは14時からということだったので、荷物(キャリーケース)だけでも先に預かってもらえないかお願いしてみる。

受付にいたDaveさん(ちょっと気の弱そうな感じの青年)は、係の人に何やら確認をとった後、「OK」と言ってくれた。
荷物を預けようとしたところ、「これを書いてほしい」とチェックイン用の紙を渡される。
言われるまま記入したところ、部屋のキーを2つ渡された。どうやら、荷物を一時的に預けておくのではなく、チェックインをして部屋に入ってしまっていいとのことらしい。

チェックイン開始時刻より早いにも関わらずありがたい、と思いながら部屋へ向かう。

部屋はいわゆるアパートメントタイプで、広いリビングダイニングキッチン(キッチンには、調理に必要な器材や食器等も完備されている)が1部屋、寝室が1部屋、バスルーム(トイレ、浴槽、洗面台、洗濯機・乾燥機あり)が1部屋、さらにテーブルとチェア付きのバルコニーが付いた、2人で過ごすには十分すぎる広さだった。
設備にはやや年季が入っていると感じられる箇所もあったが、1泊1万強程度の宿泊費であることを考えると、かなりコスパがいいのではないだろうか。
ただ、誤算だったのは、「室内履き用のスリッパがない」ことだった。外を出歩いた靴やサンダルで室内でも過ごすのはやはりリラックスできないし、シャワーを浴びた後にその汚れた靴を履くことになるのも避けたい。滞在期間中にどこかでサンダルを買わないとな、と思う。

Perth City Farmマーケットへ

長旅の後で少し息をつきたいところではあったが、Perth City Farmのマーケットは12時には終わってしまうらしいということで、一通り部屋の中を確認しただけで荷物を置いてすぐに出発。

市街地まで歩いて、そこからCAT(City Area Transit)という無料バスでPerth City Farm最寄りのバス停まで行くことにした。
ホテルから市街地まではそこそこ距離があり、歩いている間に夏の日差しが容赦なく降り注ぐ。日向にいると暑いと感じる気温である。ただ、日本のように湿気を帯びたじっとりとした暑さではなく乾燥したカラッとした暑さであり、日陰に入って風に当たると少し肌寒さを覚えるような感じもあった。

パース市内

軽く散策がてら市街地を歩く。写真に写っているのは、中心部にある「Perth Digital Tower」(今回ブログを書くに当たって調べて初めて名前を知った)。

そのPerth Digital Towerがあるウェリントン通りからCATバスに乗車。CATバスというだけあって、バスには猫のイラストが描かれていた(なお、写真はない模様)。
このCATには、経路別に「Red」「Blue」「Yellow」「Green」の4種類があるらしいのだが、今回乗るのはYellow CAT(何だか某カー用品店のような語感)である。

バスに乗車して10分少々で目的地に到着。

Perth City Farmマーケット

Perth City Farmマーケット

最高の天気の下の青空マーケット。出ている店を一通り見て回る。
果物の量り売りをしている店があり、プラムが1kg-6ドルで売られていた。試食してもいいとのことで一口食べてみると、とてもジューシーで美味しい。ただ、1kgはさすがに多いだろうということで、半分の量のプラムとリンゴを数個買ってみる。

その後、出店でクレープを買う。確か、1つ9ドルくらいだったと思う。

Perth City Farmマーケット クレープ

青空の下で食べたこともあって、とても美味しく感じた。
年の瀬の時期に、外で(かつ、薄着で)食事をするなんて日本では考えられない光景だ。

12時近くなり、飲食用のテーブルが片付けられ始める。
そろそろ行くか、と席を立ち、食器を捨てるゴミ箱を探していると、店の人に声を掛けられる。

「Do you look for bin?」

そうか、ごみ箱は英語で「bin」と言うんだっけ、と勉強しつつ、教えてもらったゴミ箱へ向かう。
いくつにも分別されたごみ箱の中から、紙ごみにあたるものを探してごみを捨てる。

そのゴミ捨て場の先に畑が見えたため、少し進んで見てみる。

Perth City Farm マーケット

マーケットで売られていた果物や野菜は、もしかしたらこの畑で栽培されていたものかもしれない。

どうでもいい話だが、この写真の奥に見えている電線が線路の架線に見えて、畑の光景と相まって何だか日本にいるかのような錯覚を軽く覚えた。
※と、ここまで書いて地図を確認したら、この畑の裏手側に線路が通っているようなので、実際に線路の架線だったようだ。

買い物、そしてホテルへ一時帰還

降りたバス停からまたYellow CATに乗車。そして、行きに乗った場所と同じウェリントン通りのバス停で下車。
歩行者天国となっているヘイ・ストリート・モールやマレー・ストリート・モールを少しぶらぶらと歩く。

パース エニタイムフィットネス

日本で通っているジムのパース店を発見。

それはさておき、そこそこ大きなスーパーであるWoolworthsを見つけ、軽く水や食料の買い物をする。
買い物の途中にスマホで調べ物をしたところ、何だかページの表示が遅い。少し奥まったところにあった店だから、電波が入りにくいのかな、などと思い、特に気にせず。

その後は、一旦ホテルに帰って少し休憩してから、ホテルにほど近い場所にあるキングスパークで夕日を見ようという話になった。

中心部から歩いてホテルに戻る。歩けない距離ではないが、近くはない。
そして、道を間違えて迷う。結果として、30分近く歩く。

部屋に戻ったのは14時過ぎ。だいぶ疲れが出てきていた。
水を飲みつつテレビを付けてみると、セーラームーンのアニメが放送されていた。

WiFiルータを充電しておこうと、リュックから取り出す。
液晶画面にデータ使用量が表示されるタイプなので、どれくらい使ったのか気になってふと見てみると、「使用量 1.5GB」の文字が目に入った。
予想外の数値に思わず二度見する俺。
「いやいや、そんなに使っているはずがない」と思いつつも、覆せない事実。さっきのスーパーでやけに通信速度が遅かったのは、電波のせいではなく、1日の通信量(1.1GB)超過による通信速度低下によるものだったわけだ。

パースに到着してからまだ6時間程度しか経っていないのに、一体何がこんなに通信したのか。
明日以降は1日フルに使うことになることを考えると、原因は突き止めておきたい。

しかし、ルータからわかるのは、「接続されている端末合計でどれだけ使用されたか」であり、「接続されている個々の端末それぞれでどれだけ使用されたか」まではわからない。
少し調べようとはしてみたものの、結局原因はわかりそうになかったため、調査は断念。
明日以降は、こまめに使用状況を確認することにしようと決意。

とりあえず充電を始めて、広いベッドに大の字に横になって休むと、眠気が襲ってきた。
1時間くらい寝るか、と言ってしばしの休憩。

うたた寝、そして二度寝、からの晩ご飯買い出し

目が覚めると、とうに1時間は過ぎていて17時を過ぎていた。
ただ、パースの日の入りは19時半近くだということで、今起きてもまだ夕焼けには早いだろうと二度寝。
そして、次に起きたときには大方の予想通り19時を過ぎていた。
「今から出てももう遅いだろうし、今日はやめとくか」という話になり、キングスパーク行きはキャンセル。

さて、そうすると、晩ご飯をどうするかが問題だ。

日本と違ってパースの店が閉まるのは早い。さらに、土日は平日に比べて早く閉まるところが多い。
昼に寄ったWoolworthsでは夕飯までは買っていなかったため、遅い時間でも開いていそうな店をGoogleマップで調べる。

すると、22時まで開いている食料品店がヘイ・ストリートにあるらしいことが判明。
また結構な距離を歩くことになるが仕方ない。妻と2人、夜のパースを歩く。

パース市内 夜

パース市内 セブンイレブン パース市内

目的の店(写真のセブンイレブンではない)までは歩いて20分ほどかかった。
食料品を買って、また20分かけてホテルに戻ったときには21時半を過ぎていた。

少し遅めの夕飯を食べ、シャワーを浴びて、この日は就寝。

2019年12月29日につづく)
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